歌舞伎一幕見 ― 2006年06月27日 09:18
24日土曜日の午後。
自宅で読んでいた本に中学生の課外学習での歌舞伎観劇の話が載っていて、ふと歌舞伎が見たくなる。10数年前に「猿之助の宙吊り」見たさに夏の暑い盛りに行ったのが最後。
小学生の子ども2名を連れて「夜の銀座」へ。一幕見というのは、夜の部の歌舞伎座だと通常2、3のお芝居がセットになっているけど、その1つだけを見る格安チケット。5000円くらいからの公演が一幕見だと800円。でも、その分、天井に頭が着きそうなくらいの席だし、花道は客席の角度の関係でほとんど見えない。そのうえ真夏は熱気が上にたまって蒸し暑い。
30分前にいくとチケット売り場には、外国人観光客と老齢の歌舞伎愛好家たち(こういう人たちは贔屓の役者が出ると「なんとか屋!」って声をかける。)が20名ほど並んでいる。
演目は「二人夕霧」。傾城(花魁)の夕霧にいれあげて身を持ち崩し、勘当された商家の若旦那が主人公。子ども向けの内容ではないが、どうせわからないだろうと子どもを列に並ばせ、食事の買い出し。
近くの「矢場とん」でトンカツ弁当を作ってもらう。矢場とんは名古屋名物ミソカツの東京支店。揚げたてのカツの香りは歌舞伎の客席に充満するかもしれない。でも、食べながら見るのは日本の大衆芸能の伝統。気楽に見れるのも一幕見席のいいところ。
お芝居は歌舞伎特有のご都合主義にあふれている。 解説のイヤホンガイドを借りなかったので、謡の部分が聞きとれず、話はところどころ不明。
終盤、前のガールフレンドと今の奥さんを「両手に花」状態で、小判の雨が降る中、踊る若旦那を見ていると、お気楽気分が伝染してくる。こういうのもたまにはいい。小さい頃、地元のお祭りに一度だけ大衆演劇の小屋が建った。とても稚拙な国定忠次だったけど、裸電球の照明で見た異空間が記憶に鮮明だ。
子どもたちが大きくなった時に、こうした雰囲気はまだ残っているのだろうか? 世の中は愛国的な雰囲気が広がってきているけど、「日本」の文化は一部の好事家だけのものになっていくんだろうなあ。。。
コメント
_ 未設定 ― 2006年06月29日 11:04
_ ピチコ♪ ― 2006年06月29日 11:38
日本の文化なんだけど、ちょっと敷居が高い感じがしてなかなか近寄りがたい雰囲気だったかも。トンカツ弁当を食べながら観れるんですね~。今まで勝手な思い込みをしてました・・。機会があったら観にいきたいなぁ~。
日本の伝統文化と言えば、文楽に興味があります。確か三位一体と言う言葉も文楽から出たときいてますが。日本人なので、伝統文化大切にしたいですね^^
_ アミヤモ ― 2006年07月02日 21:54
狂言はわかりやすかったのですがお能はほぼ全滅
そして嫌でも視界に入る前列のご婦人が激しく船を漕いでいてどうにも笑うのを抑えられなくなり、ひらめいたのが「そうだ、目をつぶればいいんだ」(すでに舞台を見て理解するのはあきらめていた)
しかしやんぬるかな、いざ目をつぶるとお能の「ぃょぉお~(ポン)」という愉快な掛け声に呼応する後列の方の「んご~、すぴ~」といういびきが聞こえてきて万事休す
終演後、思い出し笑いが数週間続いて困りました
_ ぺろちゃん ― 2006年07月05日 13:00
”一幕見”っていいですね、ぺろちゃんも歌舞伎に親しみたいんです…。なかなか敷居が高いのですが。
それと、「矢場とん」トンカツ弁当最高に魅かれます!
すみません、食い気ばかりで…。
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